九頭竜大社からのお知らせ
精神科医による対談・ワークショップ
音楽療法の成立する【場】とは~対人援助に繋がる「自他‐非分離」とその先にみえるもの
令和3年9月18日(土) 上記テーマのもと、九頭竜大社にて対談・ワークショップが行われました。
現場音楽研究会の折山もと子さん(主催者)が司会
日本臨床心理研究所所長・精神科医の松井紀和(としかず)先生〈向かって右〉と日本臨床音楽療法学会理事長 齋藤考由(としゆき)先生による対談
このような世相のため会場 儀式殿は限られた方々の参加で、オンラインも交えて行われました。
【内容】
目の前に現れた人を治療したい、何とかその人にとってよい方向に向かわせたいと考える医者がいるーそして治療される者がいる という自他の関係を離れてゆく時に、本当にその人にとってよい変化が起きる。
上記のような不二・自他非分離ともいえる関係をつくってゆく際に、音楽が大きな役割を果たすことがある。
目の前の人が何をしてほしくて何をしてほしくないのかが分かるといい。特に何をしてほしくないのかが分かるといい(例えば無理に話させようとさせられるのがいやだとか)。急がないほうがいい。
自分のいる「場」が何を求められているのか、何を求めているのかを捉えましょう。それ以上のことをしようと無理をしなくてもいい。
長年その道に勤しんでいる医者は、目の前の人に向き合う時に、それこそ命がけで待てる。経験の浅い人は、目の前の人を何とかしようと思って待つことが出来ない。
医療関係、教育・福祉、療育、音楽療法の世界に携われる方々の参加の割合が高く、会場からは多くの質問がありました。
インド音楽家 gumiさんと折山もと子さんによる演奏なども交えられ、まさに今回のワークショップのテーマである音楽療法の成立する場について思いが馳せられました。
九頭竜大社で、このように専門性が高く意義深い対談・ワークショップが行われましたこと、まことに喜ばしく、心より感謝申し上げます。