九頭竜大社9回まわるお千度が有名な社

「正浩さん、おはようございます。」

「ああ、〇〇さん、おはようございます。」

〇〇さんは長年にわたり九頭竜大社によくお参りなさっている女性です。9回まわるお千度をなさったあと、私にお話しくださいました。

「今日はお礼参りなのですよ。」

「そうなのですね。何かよいことがおありになったのですか？」

「はい。孫が中学生でサッカーをやっているのですが、全国ベスト8まで進めたのです。」

「ああ、それはもう素晴らしいことですね！」

「私はこの夏、朝によく境内で正浩さんにお会いしたでしょう。孫の試合がある日の朝にはお千度をさせていただいて、おローソクをお供えしていたのです。本当に素晴らしいお蔭をいただきました。近畿大会ではラストワンプレーで点が入る劇的な勝利がありました。全国大会でも終了間際に点を取って勝てたのです。現地で観戦していた娘も、もうこれは本当にすごいと鳥肌が立ったと、九頭竜大社にお参りしてくれてありがとう、と言ってくれました。」

「奇蹟の連続だったのですね。」

「ええ、本当に。最後は延長後半に2点を取られて負けてしまったのですが、大きなケガもなくそこまで勝ち進めたことこそが奇蹟だと思うのです。」

「それこそが奇蹟、そうですよね。それに奇蹟は幅広く長い目で見なければならないこともあります。きっとお孫さまは、これからも一層ご活躍なさいますよ。」

「ありがとうございます。今日は九頭竜弁財天大神様に感謝の心をお伝えしに参ったのです。よいお参りをさせていただきました。」

奇蹟の夏。喜び事が多く本当によろしいことですね。

九頭竜弁財天大神様の守り導きのもと、これからも幸いに、一層ご活躍になりますよう念じております。

九頭竜大社 9回まわるお千度

書籍『九頭竜大社にお参りする人達から聞いた50の素敵なお話』