九頭竜大社からのお知らせ
2024年3月23日 公式ブログ
境内で合格
春分の日を過ぎてなお肌寒い、3月末のある日の午後のことです。
境内に若い男性がお参りでした。その方は9回まわるお千度の途中でいらっしゃるのか、お千度の棒数本を片手に、スマートフォンを御覧になっていました。私は「九頭竜大社公式HPでも御覧になって、お千度の作法の確認をなさっているのかな。」と、思いながら、その方とご本殿の脇ですれ違いました。
私が所用を終えてまたその場に戻ると、その男性はそこでうずくまるようになさっていました。するとすっとお立ちになり、私にお話しくださいました。
「神主さん。よかった。国家試験に合格しました。」
スマホで合格発表を御覧になっておられたのですね。
「わぁ。それは本当によかった。おめでとうございます。」
「はい。本当に、よかったです。9回まわるお千度の後に、この境内で発表を見る予定だったのです。でもお千度の途中で発表の時間になってしまい、居ても立ってもいられず携帯を見てしまいました。合格でした。よかった。本当によかった。」
今にも涙を流さんばかりの表情でその方はおっしゃいました。
「私が学んでいた大学の理事長が九頭竜大社に月参りをなさっていて、その方の影響で私もこちらにお参りすることになったのです。私は、いずれは起業したいと思っているのです。」
「そのようなご縁・志をお持ちでいらっしゃるのですね。今日の九頭竜大社でのこの時間は、忘れられないひと時になりましたね。」
「はい。本当にありがとうございます。どうか末永くよろしくお願いいたします。」
九頭竜大社ご神域で、このように奇蹟をいただかれた方がおられました。何と喜ばしいことでしょう。
どうかこれからも末永くお参りなさいますように。九頭竜弁財天大神様の守り導きのもと、いついつまでも幸いに歩まれますように。心より念じております。
九頭竜大社 教嗣 大西 正浩
『九頭竜大社にお参りする人達から聞いた50の素敵なお話』など、3冊の書籍については、下記リンクよりご参照願います。