大社だより

九頭竜大社からのお知らせ

2021年8月5日 公式ブログ 対談

対談 インド音楽家と九頭竜大社のお話

令和3年8月3日(火)の夜、【Pray for INDIA-コロナで困るインド音楽学校のためのチャリティーイベント】に神主 大西正浩がオンラインで出演し、イベント主催者であるインド音楽家gumiさんと対談・九頭竜大社のお話をさせていただきました。(会場 京都市内 gumiさん自宅)

 

その対談録です。

 

gumi 皆様お待たせいたしました。九頭竜大社神主 大西正浩さんによるお話の時間を開催いたします。大西さん、楽しみにいたしておりました。

正浩 ありがとうございます。皆様こんばんは。よろしくお願いいたします。

gumi よろしくお願いいたします。さっそく始めていきたいと思います。まず、今日の参加者の方々の中には大西さんがどういう方なのかご存知ない方もおられるかと思いますので私の方から少しお話しいたします。私gumiは京都市の八瀬に住んでいます、比叡山の麓ですね。で、私の自宅から歩いていけるようなところに九頭竜大社さんというお社があるのですね。インドでもサラスヴァティとして縁の深い弁財天様が祀られているのですね。九頭竜弁財天大神様が祀られています。その九頭竜大社の神主さんなのですね。僕も大西さんとお会いして知り合う前からよく九頭竜大社にはお参りさせていただいていたのですけれども、ご縁があって親しくさせていただくようになって、いろんな接点で関わらせていただいてお世話になっているのですけれどもね。そんな大西さんのお時間、ということです。

で、大西さん、まず始めに。僕との出会いのお話。僕も正直ちょっとうろ覚えなのですけれども。

正浩 そうね。人間の記憶は本当にいい加減だからね。でもgumiさん覚えているでしょう、あの時のこと。

gumi えっと~~ですから。大西さんに直接お会いしてお話しさせていただいたのが…春の大祭の時ですよね。

正浩 そうそうそう。あの日ですよね。4月24日ですよね。

gumi よく春祭、秋祭とかいわれるじゃないですか。あれはどういったいわれがあるのですか?

正浩 まず、24日が九頭竜大社の縁日なんですね。

gumi だから毎月24日にお祭があるんですよね。

正浩 そう。毎月24日がお祭の日。後にもお話しいたしますけれどもその中でも11月24日が一番大きなお祭の日で秋の大祭。この11月24日が九頭竜大社が始まった日、御発祥の日です。で、gumiさんと初めてお会いしたのは4月24日。春の大祭の時だったのですね。

gumi なるほど。僕も元来、大西さんには一度ご挨拶させていただきたいと思っていたのですね。あの時はいろいろな音楽仲間たちと一緒にお参りしていたのですよ。〇〇さんもいましたしね。

正浩 ああ~~~。そうでしたかね、〇〇さん。女優さんみたいな方おられましたよね。

gumi そうそうそう。〇〇さんは音楽だけでなく実際女優もされているんですね。

正浩 あ~~はいはいはい。そうでした、そうでした。そうでしたね。gumiさんはあの時けっこうラフな服装をしておられたでしょう。

gumi ははは。今もけっこうラフですけどね。

正浩 そうだったそうだった。そこで名刺も交換したような記憶がある。

gumi そうでしたよね。

正浩 あの時ですよね。初めてお会いしたのは。春の大祭ね。あの春の大祭はね、平成最後の春の大祭だったのですよ。令和は5月1日からだったじゃないですか。それが近づいてきたら世の中でも「平成最後の~~」とか、よく言われていたと思うんですけれども。あの時は平成最後の春の大祭だったんですね。だからよく覚えているんですね、gumiさんに初めてお会いした日というのは。

 

gumi そうでしたよね。それからこのように親しくさせていただいて、今オンラインで参加してくださっている方々の中にも大西さんがご存知の人が多いと思うのですけれども。ざっくりと、どういった経緯でこのように親しくさせていただくようになったのでしたっけ。

正浩 gumiさんと初めてお会いした時ね、gumiさんはきっとね、いい音楽家やなと思ったのですよ。お会いした感じ。

gumi ああ、ありがとうございます。

正浩 うん。会った時の雰囲気。ああ、きっとこの方いい音楽家やなと思ったのですね。で、名刺くださったじゃないですか。あの名刺を頼りにHPとかね、拝見させていただいたのです。

gumi ああ、はい。そうなのですね。

正浩 で、HPにいろいろ出ていたのですよ。ああ、gumiさんってバーンスリーというインド横笛を吹いている人なんだと。そういうことはもちろん分かるのですけれども、いろいろ見ていくなかで奈良県のとある神社で奉納演奏をなさっている動画が出てくるのです。

gumi ああ~~。

正浩 gumiさんとタブラ奏者の藤澤ばやんさんが奉納演奏をなさっている動画だったのですけれども、私、この奉納演奏がすごくいいと思ったのですよ。すごいいいな、と思った、あの演奏が。

gumi 大西さんってメロディーとか覚えていたりしますよね。

正浩 ♪ターラータッタラターラ―♪♪タラ―タラ―タッタタラータラー♪

gumi すごいよね(笑)

正浩 そういうメロディーやったと思う。

gumi 僕が覚えてないしね(笑)ばやんさんも絶対覚えてないと思う(笑)

正浩 私はあれは覚える。すごいいいと思った。そういう感じやったと思うけれども、とってもいいと思った。当時はインド音楽のラーガという世界観とか私は知らないから、このメロディーはいいなと思ったのですよ。インド音楽っていいなって、これって本当に神様に奉納するような曲だなって。そういう風に思ったのですよ。

 

gumiさんの奉納演奏の動画

 

正浩 ものすごくいいなと思った。だから、gumiさんには奉納演奏をしてほしいと思ったのね。gumiさんに九頭竜大社でバーンスリーの奉納演奏をしてもらいたいと、私、そんな風に思ったのですよ。で、何度かHPに出ている情報を頼りにgumiさんにメールを送った。

gumi へっ~~~。

正浩 送ったよ。送りましたよ。何度かメールを送って九頭竜大社で奉納演奏しませんかって。

gumi はいはいはい。

正浩 そういうやり取りをしたと思います。何度かやり取りをしていって、その年の8月20日だったと記憶しています。その日に初めて奉納演奏をしていただいたのです。

gumi えっ~~と、それは…今、すごい竜の絵があるあの建物の雅楽を演奏するところからでしたっけ。

正浩 いやいや、違ったと思うね、あれはね、儀式殿。ホールみたいなところね。

gumi あっ、そうでしたね、夜でしたね、あの時は。

正浩 そうそう。あの日は午後6時半開始でしたね。そしてあの時に、今オンラインで参加してくださっている方々が何人も奉納してくださったのですよ。

gumi そこから僕は何度も九頭竜大社で奉納演奏をさせていただくようになったのですね。

正浩 その年の11月24日もね。その日がちょうど65周年になったから。

gumi そうですね。その時は今は竜の絵がある雅楽殿から、本殿の方に向かってばやんさんと奉納演奏をさせていただいたのですね。本当に九頭竜大社さんではいろいろなご奉納をさせていただいていますね。

正浩 ご縁だと思いますそれは。本当に。

gumi 僕の中では大西さん=九頭竜大社さんみたいな感じになるし、僕の中で何度も助けていただいていて。まあ、本当に助けてもらった。コロナという状況が来てしまったりもして。僕が大事にしたいことは「仲間と共に音楽を深めてゆきたい・喜び合ってゆきたい」ということなのですよね。場所どうする、みたいになった時、九頭竜弁財天大神様に向き合ってゆきたい、奉納させていただきたい、という時に、大西さんが「ああ、よかったら境内でこういうことやりましょう。ああ、奉納。こういう風にやれるんじゃないですか」って。あたたかく迎えてくださってそれは本当に助かりました。だから今、僕だけじゃなくていろいろなアーティストの方々が九頭竜大社に集まってきているんだとおもいますね。

正浩 ありがとうございます。本当にそれはありがたいことです。

 

 

gumi さて、それでは九頭竜大社のお話を大西さんにしていただきたいと思います。

 

しばらく正浩により九頭竜大社のお話。

「九頭竜大社の始まりのお話」「奇蹟の御発祥」「霊夢」「祖父(開祖)のお話」「神は人の目に見えぬあざを取り除く」「奇蹟でもって守護をあたえる神様」「奇縁でもって人を引く神様」「9回まわるお千度」

 

 

gumi はい。素晴らしいです。う~~ん。すごいですね。お爺さまはもちろん、もともと神聖な方だったと思うんですけれども、大西さんのお話を伺っていて、その行動力が常人離れしておられるなと僕は思いました。

正浩 ああ、なるほど。行動力が。

gumi いや、九頭竜弁財天大神様の霊夢を見るとかね、何か自分に示唆的なことが起こったとしても多くの場合人は、そんなことは勘違いかなとか、思いがちになるのではないかなと。そういう神様からのお言葉が降りてきて「神社を開きなさい」。いや、とはいえ私が~となるのが常人だと思うのですよね。

正浩 うん、そうね。そういう夢を開祖はね、20日間連続で見せられたみたいなのですよ。

gumi う~ん。確かに。ただ事ではありませんよね。素晴らしい。たいへん興味深いお話です。

 

 

gumi ところでちょっとお話をお伺いしたいのですけれども、大西さん最近『50の素敵なお話』という本を出されたのですよ。僕、読ませていただきました。これはね、大西さんの50のメッセージではないのですよ。九頭竜大社さんのメッセージでもないのですよ。九頭竜大社にお参りする人達から大西さんが聞いた、九頭竜大社にまつわる50の素敵なお話なのですよ。大西さん、いろんな話を聞かれたと思うのですけれども、これは九頭竜大社らしいなと思われた話を一つだけでもお聞かせいただけませんか?

正浩 いやいやgumiさん。そこはgumiさんが、ご自身のお話をされたらいいのじゃない?

gumi ははは。そう。この『50の素敵なお話』の中に僕のお話があるのですね、もちろん他の方々も皆、匿名になっているけれども。じゃあ話しますね。簡単に言うと僕には結婚時代があったのですよ。その後半は夫婦喧嘩が多かったのです。今は僕、離婚後は怒りが湧き上がっていることがないというくらいの心境になっているのです。

正浩 すごいね。本当に怒りというものが湧いてこないの。そういう感じなの。

gumi う~~ん。離婚みたいなことを経験しているとね、割と、穏やかになるのですよ(笑) ただ、当時はね、激情が抑えられない感じで相手にぶつけてしまったりして、相手もエネルギーが僕と同じかそれ以上にすごかった人で、わわわ~となってしまった時に僕が家を出て行って、心を鎮めようと九頭竜大社さんにお参りして、ご本殿を9回まわってお千度をさせていただきました。最初はいらいらしているのですけれども9回まわっている間に心が落ち着いてくるのですね。この9回まわってお参りさせていただくその時間のなかで自分の心境の変化というものを実際に感じましたね。

正浩 ああ、それはよかったですね。九頭竜大社で本殿を9回まわってお参りするというのは自然と始まったからね。

gumi そうなんですか。

正浩 うん。そうなの。さっきお話ししたように昭和29年に九頭竜大社が始まるでしょう。祖父は知らないからね、神社のこととか全然。それまでは普通に仕事をしていたわけだから。それまで神主したことがないから。いきなり神様の夢を見たから。分からないんのですよ、何をどうしたらいいのか。そういう時に、住んでいる家のほど近くに滝が流れているのですね。その滝のすぐそばには御神木、それは大きい松の木があったのです。今はその御神木はお役目を終えられて二代目の御神木にお役目が引き継がれているけれども、当時は大きな松の木がそそり立っていたわけです。その松の木の下に小さな祠をつくって神様をお祀りしたのです。

gumi 今の九頭竜大社さんのご本殿の裏くらいに当たる場所ですよね。

正浩 そうそうそう。そんな感じで大きな松の木の下で小さな祠でお祀りしているのに、何か知らないのですが人々がお参りに来るのです。なぜか分からないけれども。京都市内とかから。当時八瀬なんて今とは比べものにならないくらい来にくいですよ。道はじゃり道で草ぼうぼうで。そんななのに、なぜかは分からないのですが、口づてで伝わっていくのか、神様が出はったよということが分かったのか、人がたくさんお参りされるようになっていったのですよ。そしてお参りする方々に実際にいいことが起こるのです。それで寄進とかされるようになって社殿が出来ていくのですね。それでね、お参りされる人達が自然とその社殿の周りを時計回りにまわるようになったのですよ。こちらから本殿の周りをまわりましょう、とか言っているわけではないのに。これ興味深いのはね、インドもあるでしょう、寺院の周りを時計まわりに回るというの。

gumi インドもね、寺院で時計回りにまわるというのがあります。僕はね、この行為自体がとても自然なのですよ。回り方、九頭竜大社と同じですね。

正浩 ああ、そうなんですね。不思議だなあ。あの本殿を時計まわりに回るというのはね、自然に始まったのですよ九頭竜大社の場合。そのうち一人の人が祖父に尋ねたのです。よくお百度参りとかお千度参りとか言うじゃないですか、だから神様に守っていただくのだったら百回とか千回とかまわらなければならないですか?と。それに応えて祖父は言いました。いや百回とか千回とかそんなに回らなくてもいいですよ、そんなに無理をしなくてもいいですよ、と。9回まわったらいいのですよ。九頭竜弁財天大神様の御祭神名にも因んで、9回でよろしいですよ、と。9は一桁で一番大きな数字でもあるし、9回まわったら神様の無限の加護をいただけますよ、と。それで9回まわることになっていったのですけれどもね。

gumi はい。なるほど。

 

 

 

正浩 さっきgumiさんのお話にあったようにいい回数なんでしょうね、9回って。

gumi はい。タイム感的にも非常にいいと思いますね。15分~20分くらい。とても心が落ち着きますよね。

正浩 それでお話が戻るけれども、あの日の夜、gumiさんそうやって9回まわるお千度をなさって家に、つまりここに帰って来られたと。で、そこですよね。そこから比叡山が見えますけれども、夜空を眺めておられたと。すると音が降りてきたのですよね。

gumi そうね。♪どうか私が 私らしく あれますように あれますように♪ ♪どうかあなたが あなたらしく あれますように あれますように♪  はい、この歌は確かに、九頭竜大社で9回まわってお参りして帰って来て、そこのテラスで星空を眺めて過ごしていたら降りてきた、そういう曲なのですね。

正浩 そうなのですね。『rashiku』という歌ですよね。

gumi この『rashiku』はもちろんなのですが、僕の中でああ、音が降りてきたな、というのが幾つもあるのですね。そういう風に降りてきた曲は僕の創造物ではないな、というのが僕の中であるのです。そういう天から降りてきた曲をこれからCDにするとか実際に形になるという時に、僕なりの九頭竜弁財天大神様への奉納の仕方というのがあります。実はその音楽を、イヤホンをしてその音楽を聞きながらご本殿の周りを9回まわって感謝の心を込めてご奉納申し上げているのです。常識的にどうかと思われそうですが。僕としては九頭竜弁財天大神様にも一緒に聞いていただいている、ご奉納申し上げている、という心で、何かをリリースするときはそうやって9回まわってお千度させていただいているのですね。

正浩 ああ、そうだったのですね。

gumi 最近つくった曲の音源とかも、イヤホンで聞きながら9回まわらせていただいているのです。そうやって九頭竜弁財天大神様にも一緒に聞いていただいている、ご奉納申しげている、と。僕なりの世界観なのですけれどもね。九頭竜弁財天大神様から私gumiを通して出てきた曲がこのようになりました、というのを、そのような形で奉納させていただいているのですね。

正浩 それは素敵なことですね。

gumi 僕だけでもこのようなお話になりますので、九頭竜大社には多くのアーティストの方々が来られてますよね。皆さまそれぞれに素晴らしい世界観をお持ちになってお参りなさっていることと思いますね。大西さんがお書きになった『50の素敵なお話』。もちろんアーティストの方々だけでなく、いろいろな方々の思いが詰まったいい本だと思います。

正浩 あれはいい歌ですよね。♪私らしく あなたらしく♪

gumi はい。僕もね、あれ以上のものは降りてこないのじゃないかというぐらいに思っているのですけれどもね。

正浩 九頭竜大社にも昔から「自然に帰れ」という教えがあるのですけれどもね。難しいお話ではありません。シンプルなことなのですけれどもね。「自然に帰れ」とは、明るく穏やかに思いやりを持って感謝の心を持って生きてゆきましょう、それが人として自然な姿なのですよ、そのように自然に帰って歩んでいると神様の世界から膨大な力が降りてきますよ、それこそ奇蹟のような素晴らしいことも起こって人生を幸いに歩んでゆけますよ、という教えなのですね。これを私なりに捉えると、結局自分らしく好きなことを、ということにもなるんじゃないかと思うのですよね。

gumi ああ~~。

正浩 だって、自分らしくない好きでもないことを我慢して努力していたら、明るく穏やかに生きていくことは出来ないように思うから。だから私、あの曲はすごく好きですよ。♪私らしく あなたらしく♪ そういえば『suki』という歌も出しておられましたよね。

gumi そうですね。ありがとうございます。九頭竜大社の教えと並べて話していただいて恐縮です。

正浩 自分らしく好きなことをして自然に帰ってゆこうと、最近特にそんなことをよく思いますね。九頭竜弁財天大神様は奇縁でもって人を引いてくださる神様といわれているのですね。つまり誰でもふらふらとお参りすることが出来ないのです。ご縁があって神様に引いていただいて、本当に神様と向き合ってお祈りがしたい、そういう方々がお参りになるお社なのですね。今日オンラインでご参加いただいた皆様方もきっとご縁のある方々なのだと思います。皆様方の中にはもうすでに九頭竜大社にお参りくださっている方々もおられますよね。ぜひまたお参りください。

 

 

このあと正浩がオカリナで「少年時代」を演奏しgumiさんとのオンライン対談が終了いたしました。

あっという間の45分間でした。ありがとうございました。

 

 

最後までお読みくださりありがとうございました。後日gumiさんがこの対談の様子をYouTubeに公開されました。実際に対談が始まるのは22分頃からです。よろしければ以下のリンクからご覧くださいませ。

YouTube動画 インド音楽家gumi × 九頭竜大社 神主 大西正浩 対談

 

 

 

インド音楽家 gumiさん公式HP

お話に出てきた『rashiku』 は夜空(星空)のデザインのCD。一覧の中の『自律神経を整える』CDは、令和3年現在、九頭竜大社でもお求めいただけます。

書籍『50の素敵なお話』は令和3年7月より九頭竜大社にて授与が開始されました。

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