九頭竜大社からのお知らせ
対談 若手実業家の九頭竜大社への思い
令和4年1月29日 神主 大西正浩と若手実業家の吉村信哉さんが対談をいたしました。吉村信哉さんは15年ほど前から事あるごとに九頭竜大社にお参りをされ、会社を起業なさってからは月参りをしておられます。ネット販売を中心とし複数の会社を経営される活躍著しい若手実業家に、九頭竜大社への思いを語っていただきました。
正浩 九頭竜大社 神主の大西正浩です。九頭竜大社によくお参りなさる方との対談。今回お招きしたのは、若手の実業家の方です。今まで対談させていただいたのは音楽関係の方が多かったのですけれども、今回は実業家の方です。まずはご紹介いたします。吉村信哉さんです。
吉村 よろしくお願いいたします!
正浩 吉村信哉さんはマースプラネット㈱代表取締役でいらっしゃいます。若手の実業家でいらっしゃいますけれども、マースプラネットのほかにもいくつか会社を経営されています。ネット販売を中心に様々な事業を展開されています。後ほどお話しいただきたく思っておりますが、吉村さんは15年ほど前から事あるごとに九頭竜大社にお参りなさっています。15年前は会社員でいらっしゃったのですけれども、その後独立をなさって、その若さで会社の代表に就任されています。起業なさってからは必ず月参りをなさっています。
吉村 はい。その通りです。
正浩 月参りなさっているのでよくご存知のことと思いますが、九頭竜大社は奇蹟の社といわれていて、九頭竜弁財天大神様は奇蹟の神様でいらっしゃいます。霊験あらたかなのですね。本当にいろいろな方々がお参りなさっています。実にいろいろな方々。その中に、けっこうね、実業家の方々がおられるのですよ。
吉村 ああ、そうなんですね。
正浩 はい。実業家の方も多い。最近は吉村さんのような若手実業家の方も多くお参りなさっています。まあ、いろいろな理由があるのでしょうけれども、二つのことが大きいと思うんですよね。
吉村 ええ。どうしてなんですか。
正浩 一つは九頭竜弁財天大神様はものすごいお力をお持ちで、奇蹟の神様でいらっしゃるから。九頭竜弁財天大神様は「奇縁でもって人を引く神様」なのです。神様がその不思議なお力で、ご縁のあるふさわしい方を九頭竜大社に引っ張ってこられる。それがもちろん一番大きいのだと思います。
もう一つは…やっぱり永守会長。日本電産㈱の永守重信会長の存在でしょうね。永守会長はね、もう50年以上お参りなさっておられますから。今でも必ず月参りをなさっておられます。あんなにお忙しい方が、必ずですよ。50年以上前ということですからね、日本電産を創業する前からですよ。
吉村 ああ~
正浩 日本電産の創業の頃といったら、桂川のほとりでプレハブ小屋のようなところから始めてゆかれましたから。その創業よりもまだ前からですから。すごいですよ、50年以上も信仰なさっていて月参りをなさっているということは。このようなすごい方がおられて、ご著書に九頭竜大社への月参りのことを書かれたり、いろいろなご講演などでお話しなさったりして、その影響もあって、若手実業家の方のお参りも多いのではないかと思うのです。
吉村 ええ。
正浩 私は、境内でそういった実業家の方とお話しすることはよくあります。九頭竜大社によくお参りなさる実業家の方とね。で、あくまで私の印象なのですが、そういった実業家の方は、明るくて心が開け広げの方が多いのですよ。感じがよくて、分け隔てなくお話ししてくださるのですよね。また、幅広くいろいろなお話をなされたりとか。そんなイメージがあるのです。ですから私も、そういった方々とよくお話しさせていただくことがあります。でも、今回のように「対談」というかたちで実業家の方とお話しさせていただくのは初めてなのですね。
吉村 ありがとうございます。ご縁に感謝します。
正浩 で、今日は1月29日。先ほどご本殿で会社の生業繁昌のお祓いをお受けになられて、そしてこのように対談の運びとなりました。もちろんのことですが、お正月にもお参りいただいていましたよね。
吉村 はい。そうですね。
正浩 吉村信哉さんのイメージとして、毎月、月初めにお参りなさっていると。それもけっこう朝が早いのですよ。大体朝の9時くらい。社務所が開く時間ね。毎月、朝早くに熱心にお参りなさって、そして活躍をなさっている実業家の方だと、そういうイメージですね。その吉村さんに、今日はいろいろと伺っていきたいのですけれども。以前境内で、九頭竜大社に初めてお参りなさったのは15年ほど前だというお話を私にお聞かせくださったことがありましたね。
吉村 そうですね。15年ほど前です。まだ起業する前、会社員時代に初めてお参りさせていただいた記憶がございます。
正浩 ああ、そうですか。会社員でいらっしゃった時代。まったく今とは違う感じの人生を歩んでおられる頃ですね。なるほど。九頭竜大社を知ってお参りをなさった最初のきっかけはどういうことだったのですか?
吉村 はい。一番初めに九頭竜大社のことを知ったのは、永守重信さんのお話だったのですよ。
正浩 ああ、吉村さんもそうでいらっしゃったのですか。
吉村 はい。私がまだ学生時代のことです。就職活動をしていた頃に、永守さんの講演を拝聴したことがあったのです。その講演のなかで、九頭竜大社への信仰や月参りのお話をなさいまして、ああ、そのようなお社があるのだと知りました。それが初めて九頭竜大社のことを知ったきっかけです。永守さんは講演のなかで山あり谷ありの人生を歩んでこられたお話をされていて、成功された要因が、九頭竜大社への信仰がもちろんあるのでしょうけれども、自分の信を曲げずに常にすぐに行動をするというところにあったと、そういう熱い思いが伝わってきてとても心に残ったのです。
正浩 そうですか。実業家の方が九頭竜大社にお参りなさるようになるきっかけは永守さんということが多いようなのですけれども、吉村さんも最初は永守さんでいらっしゃいましたか。今手元に最近永守さんが書かれた書物『成しとげる力』があるけれども、この本の中にもけっこう九頭竜大社のことが書かれているのですよ。
吉村 そうですよね。で、最初に九頭竜大社のことを知ったのは今お話ししたように学生時代に聞いた永守さんのお話だったのですけれども、実際にお参りするようになったのはその何年も後のことなのです。就職して会社員になりました。けっこう順調に仕事をさせていただいていたのですが、ちょっと昔ながらの古い形態の会社だったのですね。私のなかでは「インターネットの時代は絶対に来る!」という思いがあったのです。勤めていた会社にそれほど大きな不満があったというわけではなかったのですが、自分の思いに蓋をし切れないというか、自分はこのままでいいのだろうか、と。何か自分のなかにもやもやしたものがあって。何か実際にアクションを起こしてみたいなと。これから自分自身どうしてゆこうか、と。そんな心境でいた時に九頭竜大社のことを思い出したのです。そのようにして初めて九頭竜大社にお参りさせていただきました。それが15年前のことになります。会社を起業して今年で10年になりますから、それよりもまだ5年前のことになるのですね。
正浩 なるほど。そうやって初めてお参りなさったのですね。初めて九頭竜大社にお参りなさった時の印象。何か記憶に残っておられることはありますか。
吉村 まず、二拝 四拍手 二拝 とか9回まわるお千度とか、いろいろと独特なのに驚かされた記憶がありますね。
正浩 あらかじめ公式HPなどをご覧になってからいらっしゃったのですか?
吉村 いえ。私の場合はHPなどは拝見せずにいきなりお参りさせていただいたのですね。だから実際にお参りして初めて、お作法が独特であることを知りました。それまでも神社にお参りすることは多々あったのですけれども、多くの神社は二礼 二拍手 一礼ですよね。そのうえ九頭竜大社には9回まわるお千度もある。そのように独特であることに驚き、新鮮味を覚えました。ああ、こういうお社もあるのだ、と。そういう独特の世界観であったり、比叡山の麓の雰囲気がとてもよくて、境内の空気が清々しくて、自分の心が洗われるような、そんな気持ちがいたしました。
正浩 なるほど。その初めてのお参り以降も、事あるごとにお参りなさるようになりますね。
吉村 そうですね。本当に事あるごとにお参りさせていただくようになりましたね。起業したのは10年前のことで、株式会社になったのは8年前からです。月参りということでいうと、その8年前からということになりますね。
正浩 ああ、月参りをなさってもう8年になられますか。吉村さんは毎月朝が早いですよね。大体、月初め。土日のどちらかの朝早くにお参りなさいますね。
吉村 やっぱり月初めにお参りするというのは、今月しっかりまた始めるぞ、という気持ちと、朝はやっぱり清々しいのですよね。何かをしっかり始めるぞという思いで神様にお参りするのは、私のなかでは朝が一番いいな、と思うのですね。自分のなかでこのタイミングが一番好きっていう感じですね。
正浩 神様への向き合い方というのは人それぞれなのです。同じお人であっても、その時々の状況というものもあろうかと思います。吉村さんはいつも必ず9回まわってお千度なさってお参りされますね。差支えない範囲でけっこうなのですが、吉村さんはどんな思いで神様に向き合っておられるのですか?
吉村 まず、少し昔の話になるのですが…九頭竜大社の存在を知るずっと前の話です。私の生家には神棚も仏壇もございました。神様やご先祖さまに手を合わすということは、私にとって幼少時から自然なことでした。昔からけっこう神頼みというかたちで「~~が叶いますように」というようにお願いをすることが多かったのです。受験をはじめ人生の節目の時であったり、いろいろ悩みごとがあったりした時に、いろいろご利益があるとされる神社さまにお参りをして、お願い事をさせていただくことが多かったのです。神様に縋ったり願ったりしていたのですね。ですけれども、けっこう失敗や挫折が多かったのですよ。
正浩 ああ、なるほど。吉村さんは若い頃は失敗や挫折が多かった。
吉村 そうですね。若い頃は特に自分の思い通りにはならない、ということが多くありまして…繰り返しますがその時はまだ九頭竜大社の存在を知らない若しくはお参りしたことがないですよ…ほかの神社さまにということになりますが、事あるごとに「~~がこのようになりますように」とか、お願いごとをしていたのです。でも、うまくいかなかった。
正浩 なるほど。
吉村 そこで、自分なりに思ったのです。特に起業してから感じたことなのですが、神頼みのように神様にお願いするということは私には向かないのではないか、と。他の方が神様にお願い事をするのがいけないなどと思っているわけではありません。そのようなことは決して思っていないです。ただ、神頼みやお願いをするということは、私自身には向かないのではないかと、そう思ったのです。私は今、九頭竜大社に月参りさせていただく時には必ず、神様に「このようにやります」という決意や目標を述べたり、前月の状況のご報告をさせていただいております。
正浩 吉村さんは、神様には決意を述べる、という感じでいらっしゃるのですね。あの永守重信さんが公言されているのに近い神様への向き合い方ですね。つまり神様に「助けてください」とか「願いを叶えてください」とか、そんな感じではお祈りにはならない、と。
吉村 はい。特に「助けてください」は、やりませんね。「今、こんな目標を持っています。こんな風にやっていきたいと思います。社員の心をまとめて邁進していきますので、神様どうか見守っていてください。来月よいご報告が出来るようにいたします。」と、こんな感じでお祈りしていますね。
正浩 そうですか。すごく前向きでいらっしゃるな、と思いますね。吉村さんは仕事柄、海外との取引も多いと思います。日本の常識と違っていて、いろいろと苦労なさるということも多いのではないかと思うのです。そんなたいへんお忙しい日々を過ごしておられる吉村さんなのですが、月初めには時間を取って、朝に必ずお参りなさっているわけです。月に一度、九頭竜大社にお参りになって、9回まわるお千度をなさるあの時間。きっと日常とはまったく違う時間でいらっしゃると思うのですね。月に一度、九頭竜大社のご本殿を9回まわっておられる時というのは、吉村さんにとってどのような時間でいらっしゃるのですか?
吉村 はい。9回まわっている間は、本当に、無心になっています。お千度の最初と最後、ご本殿の正面でお祈りさせていただく時は、自分の決意を神様に述べているのです。それ以外の9回まわっている時は無心です。季節移ろいゆくその時々の境内の空気や陽射しを感じながら、すがすがしいな、という気持ちで、無心で何も考えずにまわっています。
正浩 なるほど。
吉村 お千度の最中に一礼をする場所が何箇所かありますね。私も、もちろんそういった場所で一礼をしたり手を合わせたりするのですが、自分の思いを込めるというのは最初と最後のご本殿の前だけにしていますね。
正浩 9回まわられると15分とか20分とかそれくらいの時間になろうかと思うのですが、その時間でご自身の気持ちがリセットしてゆかれるとか、そのようなことはおありですか?
吉村 はい。それは確実にありますね。前の月からの悩みがあったりとか、もやもやしたものがあったりとか、時にはそんなこともあるのですけれども、月初めにお参りさせていただいて9回まわらせていただくことで、気持ちはリセットされます。9回まわるお千度が済んだ後には、前の月のいやだったことも、いい意味ですっきりと忘れられますね。もうあれは過去のことだ、あれはあれで仕方なかったな、という風にですね。
正浩 ご活躍なさっている実業家の方は、そのように気持ちの切り替えが上手な方が多いようですね。一つの悩みでいつまでもぐるぐると回っておられる方は少ないように思います。
吉村 そうですね。もちろん真摯に受け止めるべきところは受け止めるのですけれども、過去には帰れないのですからあまりくよくよしていても仕方がないな、と。そこは前を向いてプラス思考でいきたいな、と思うのですね。
正浩 なるほど。前向きですね。日々仕事をなさっていて「ああ、神様に守っていただいているな」と、そんな風に実感なさる時はあったりなさいますか?
吉村 はい。それはあります。とてもいいタイミングやよきご縁に恵まれたりいたします。たとえば何か失敗をしてしまっても、思いがけない人に助けていただいたりいたします。よき人に最高のタイミングで巡り会えるのです。特に起業して月参りするようになってからはこれが顕著なのですね。それはまさに神様の守り導きだと思っています。神様のお力をいただいていると思うんです。
正浩 九頭竜弁財天大神様は、諸竜神のなかでも別格のお力をお持ちである九頭竜のとてつもないお力を持たれた弁財天様なのです。竜神に守られている人は、とてもタイミングがよかったりよいご縁に恵まれるといわれています。吉村さんは、九頭竜弁財天大神様にお守りいただいているのですよ。
吉村 そうなのですか!それはありがたいことです。
吉村 実は最近もよいタイミング、よいご縁に恵まれた出来事があったのです。年始のことです。仕事の取引をしていたアメリカの会社が突然に取引を辞めると通達してきたのです。起業をするきっかけともなった取引相手でしたし、これからその分野に力を入れていこうと思っていた矢先のことでした。私は普段は物事をプラス思考で前向きに考えることが出来るのですが、さすがにこの出来事には少々ショックを受けて気持ちが落ち込みました。「ああ、今年2022年はちょっと私はツイてないのかなぁ。」と、そんな風に思ってしまったりしたのですね。だからこの一月の中旬は、少しいろいろと大変だったのですよ。
正浩 ああ、それは大変なことですよね。それで、なのですか。今日は月末の1月29日。実はつい先ほど吉村さんはご本殿で社運隆昌のお祓いをお受けになったのです。吉村さんは必ず一年のうちでどこかよきタイミングでお祓いをお受けになりますが、例年は、月初めにお参りなさる時に、ですから。あ、今回は月末なのだな、と思っていたのです。
吉村 はは(笑)そうなのですよ。そういうちょっと大変なことがありましたのでね。
正浩 ですから今は、ご本殿でのお祓いをお受けになった後に対談を行っているのです。先日お祓いのご予約のお電話をいただいた時に私、ふっと閃きまして。あ、吉村さんだ、対談いいな、と思ってその時お話しして、すぐに今日のこの対談になったのですよね!
吉村 それこそ先ほど正浩さん、九頭竜弁財天大神様は「奇縁でもって人を引く神様」とお話しされていましたが、このように対談させていただけるのは奇縁だと感じております。
正浩 話をもとに戻しましょう。起業なさってから10年間、主な取引相手だったアメリカの会社から、年始に突然取引を辞めると通達されたと。それでそのあとどうなったのですか?
吉村 はい。ですけれども、そのアメリカの会社の日本法人の代表の方と連絡が取れたのですね。アメリカ人ではなくて日本人の方ですね。実際にその方とお話しさせていただいて、本当に共鳴したのです。アメリカ人と日本人は物の考え方が全然違っていて、お客様への思いもズレが生じることが多いのですね。その日本人の方とはたいへん共鳴したのです。
正浩 ああ、そうなのですね。
吉村 ええ、それが本当にいい話し合いだったのです。何かチャンスが広がってゆきそうなのですよ。これも大神様にお守りいただいているな、と思ったのです。それで今日は月末でしたけれども、ご本殿でお祓いをお受けして、新たにスタートを切りたいなと、そう思ったのです。
正浩 なるほど。そうでいらしたのですね。
吉村 九頭竜大社に月参りをさせていただくようになって思うのは、とてもよいタイミングでよい人に恵まれるようになったな、ということ。そして、とてもいい流れが出来ています。私の場合は、神様に具体的に何かをお願いするということはないのですが、毎月神様に決意を述べています。もちろん山あり谷ありなのですが、仕事の中でとてもいい流れが生まれてくるのです。結果として、数字や環境も含め全体がとてもよくなっています。
よい判断が出来るようにもなりました。たとえば私はネット販売を中心にいくつか事業を展開しているのですが、以前はそのなかの一つにゲストハウス事業があったのですね。気持ちを切り替えて、いいタイミングで撤退することが出来たのです。コロナの世相のなか、今でもその事業にしがみついてしまって苦労している仲間もいますからね…そのような気持ちの切り替えや判断もうまくいくようになりましたね。
私の場合はこんな感じなのですね。九頭竜弁財天大神様には確かにお守りいただいていて、お力をいただいている、そういう実感があるのです。
正浩 令和4年(2022年)もご活躍になりますように。若手実業家の吉村信哉さんでした。ありがとうございました。
九頭竜大社の書籍については下記リンクよりご参照願います。